どうもこんにちは。編集部員の北橋です。お久しぶりです。
先週、
CSS Nite in Ginza (Shift3)を聴講してきました。
CSS Niteとは、Webデザイナーさんの勉強会でして、CSSのみならずWeb動向や最新技術なんかが紹介されております。
毎回、テーマが決められて行われているのですが、今回は2009年の総括ということで、今年を振り返って立ち上がったトレンドと来年の立ち上がりそうなテクニックが紹介されました。
個人的には、HTML5+CSS3で組まれたサイトがそろそろ来年あたりくるのかなという空気がビンビン伝わったことでして、会場内では3割の人が何らかの形でHTML5+CSS3でサイトを組んだとのこと。
そろそろおじさんも時代に振り落とされず勉強しなきゃなあとアセった次第です。
【議事録】セッション1 ツール編
- Adobe
- CS(CreativeSuites)のアップグレードサイクルは年々短縮化される一方なので、ユーザーがツールの機能をワークフローに組み込んだり、ノウハウが集積しにくい。
- 例えば、DreamwaverCS4ではSubversionを組み込めるようになったが、これを利用しているデザイナーはあまりいない、少なくとも日本では。
- でも、PatchMatch(Photoshop)やFlashCatalystなどの機能やツールが早くも話題になっている。また今後、オムニチュアの買収で、制作・公開・効果測定というサイクルを見越したフレームワークを提供するんじゃないかと言われている。
- Microsoft
- MS Expressionは徐々に「プロ」向けの機能が搭載されつつある。
- Expression Web SuperPreview:IEのみならず様々なブラウザーチェックを行うツール
- ExpressionBlend:サイトフロー/ワイヤーフレームを書くツール
- 余談
- ちなみに、別の講義で参戦された原一浩さんは、OSプラットフォームを選ばず使えてカワイイBalsamiq Mockups[www.ideaxidea.com] をワイヤーフレーム書きに使っているらしい。
セッション2 Webデザインのトレンド
- 前提
- 今回のお話は最先端の事例でなく、普及してきた表現についてのおはなし です。
- デザインのトレンド
- メインイメージ(マーキー)が切り替わるインターフェイスがふえた(例えば)[suki.co.il]
- 単色アイコンが復活してきた(例えば)[suki.co.il]
- 吹き出し風飾り(例えば)[assertis.co.uk]
- 見立てデザイン:地平線などをモチーフにしたデザイン(例えば)[assertis.co.uk]
- 小さな段組:いっぱいはこがある、みたいな(例えば)[www.soyrenovable.es]
- ビッグインプット:検索窓やフォームが大きめに設定されている。こいつの影響?[www.bing.com]
- アウトオブボックス表現:巻き込みリボンなど「はみ出す」飾り(例えば)[hipsterist.com]
- ベースカラーが青いサイトが増えた。こいつの影響?[twitter.com]
- そう、個人、ビジネス問わず、さり気なくTwitterアイコンが置かれる様になっており、RSSとならんだ重要なインフラとなっている
セッション3 RIA
- トレンド
- サイトの一部分にだけ動画にするなど、さりげないRIAが定着した。
- また、AR(拡張現実)という新しい視覚手法/コンテンツが現れた
- かつてのように、複数の段階をふませたり、難解なUIは淘汰され、直感的に操作できるUIが当たり前になってきた。
- しかし、2008年の初めに流行ったPIP(Person In Presentation)という手法は、やっぱりお金が掛かりすぎるためか流行らなかった…。これからもバジェットが掛かる事案も減ると思われる。
- 公開APIの共有化が今後も加速すると思われる。独自開発のRIAは駆逐され、より低コストで安定性が担保できるAPIを組み合わせたケースが増えて来るであろう
セッション4 アクセシビリティ
- トピック
- iPhoneのVoiceOver機能を見る限り、情報デバイスのアクセシビリティはより進化してきている
- HTML5 landmark周りの仕様がWAI-ARIA指標とバッティングするため、来年あたりに折り合いが付き、勧告化されるのか?
- またHTML5はalt属性の仕様が曖昧なのでこの辺りも是正されるかも。
- 来年の予測
- 来年6月あたりに、JIS X 8341-3が改正される。そこでJIS規格ウェブコンテンツ制作の在処はどうなるのか予想
- まず、JIS X は2004年では指針だった、しかし2010では達成基準となる。
- ビジネスサイトでは「A」基準で組まれることが前提となろう
- また、JIS Xまわりでの顧客に対する要件定義は、より慎重に、キッチリやる必要がでてくる。「対応」なのか「適合」なのか「対応」なのか、とちょっとしたことで、達成基準と見積もりが変わってしまう。
- Webデザイナーは、コントラスト比も達成基準となるので、アクセシビリティを意識したカラースキームを心掛けなければならない。
- 基準達成のためのチェックツールは、解釈のグレーゾーンが狭まるため、より正確な達成判定が行えるようになる、はず
セッション5 コーディング技術
- HTML5について
- 会場では3割の人がHTML5+CSS3で制作した経験があるらしい。(ただし、ビジネスサイトでやったのかどうかは問わず)
- HTML5ではアクセシビリティが厳密に定義されるため、より多くのクライアントに同等のユーザ体験を提供できる、はず。でも現時点では、厳密に定義されてないので、コーディングマナーを厳守化させるべく、仕様が変わる可能性がある
- HTML5ではクローラビリティがさらに拡張される。ひょっとしたらHTML5がSEO対策として注目される可能性がある、かも
- クライアントに対して、そんな実験的なコーディングでサイト構築することが提案できるか?:
- 現時点でFF5、Chrome、Safari4などのプログレッシブエンハンスメント(メディアリテラシーの高いユーザー)に、より高度な体験を与えたい、と説得すれば、やれそうな気がする。
- なので、2010年はHTML5元年かもしれません。
- コーダーさんに求められる素養・技術
- コーディング単価は下落の一途です。
- 単価500円という衝撃的な価格を掲げているところもでてきた。ひー
- オフショア開発の浸透で、マークアップは上海で、というのがかなりきた。
- なので、コーダーさんは以下の技術が必要になるでしょう
- プロトタイピング力:とっととモックアップを組んでしまうそういうスピード感
- 新しい表現手法の提案力:こんな視覚効果や表現をだせるよという開示力
- Webサイトの方針をふまえたコーディング:いまでもテーブルレイアウトを組んだりする要件とか、最先端のCSS3でデザインしたりとか、クライアントが定めるコーディング規約にフィットできるとか、そんな柔軟なマークアップ能力
キーセッション 今後のサイト制作のありかた
- キーワードは「不況」
- 不況だ…でもビジネス上、予算は削減されるのはいいアイディアではない、というのは分かってる…
- 不況に際して、ビジネスや人々の価値観もかわる
- ソーシャルメディアの普及で、消費行動自体が先鋭化しており、入らないモノは買われなくなっている。購入されるものはじっくり検討・吟味して買われている。
- マイクロ・ペイメントが普及し、ほしい機能をほしい分だけつかうというやり方が一般的になった。
- マイクロボランティアや、個人同士のビジネスマッチングが行われるようになった。
- つまり、こんなユーザー体験が求められてきた
- 個々の人々の価値を与える情報提供。マスより個々のひとたちに「ひっかかる」ようにならなければならない
- 対話のじゃまにならない
- 対話に参加しやすい
- Web屋さんはどうするべきか
- 技術でなく、より人に注目する:人同士のコミュニケーションを阻害しないように腐心する
- 変化のための準備を行う:いままでやってきた慣行や常識がひっくり返る可能性があるため、その変化に追従できようにする
- 水平のネットワークを作る:ようするに業界内同士仲良くしていこうよって話
- Webの楽しさと可能性を信じる:不況でも折れるな。トラスト・ミー、トラスト・ユー
テーマ:インターネット関連 - ジャンル:コンピュータ